税理士の合格率は?最新データをまず確認
税理士試験は科目合格制を採用しており、11科目の中から5科目を選択して受験します。各科目の合格基準は60点以上で、科目ごとに合格率が異なります。
国税庁が公表する令和5年度(第73回)税理士試験の結果によると、主要科目の合格率は以下の通りです:
- 簿記論:21.7%
- 財務諸表論:14.8%
- 所得税法:13.0%
- 法人税法:13.3%
- 相続税法:13.4%
この合格率は、行政書士(10~15%)や社会保険労務士(約6%)と比較すると科目によっては高めですが、公認会計士(約7~10%)と同等かそれ以下の水準です。ただし、税理士試験は5科目すべてに合格する必要があるため、実質的な難易度は非常に高いと言えます。この数字、あなたはどう感じますか?
税理士合格率の年度別推移
税理士試験は科目ごとに合格率が算出されるため、ここでは代表的な必須科目である「簿記論」の合格率推移を示します。
| 年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 令和5年(2023) | 13,295名 | 2,889名 | 21.7% |
| 令和4年(2022) | 13,818名 | 3,220名 | 23.3% |
| 令和3年(2021) | 14,927名 | 3,282名 | 22.0% |
| 令和2年(2020) | 16,138名 | 3,543名 | 22.0% |
| 令和元年(2019) | 17,784名 | 3,137名 | 17.4% |
| 平成30年(2018) | 18,103名 | 2,965名 | 14.8% |
| 平成29年(2017) | 19,403名 | 4,461名 | 23.0% |
出典:国税庁「税理士試験結果」各年度版(https://www.nta.go.jp/taxes/zeirishi/zeirishishiken/shikenkekka.htm)
21.7%
23.3%
22.0%
22.0%
17.4%
14.8%
23.0%
※ 上記データは国税庁の公式発表をもとに作成しています。最新情報は国税庁の公式サイトをご確認ください。
合格率が変動する要因:難化・易化の背景
相対評価による得点調整の影響
税理士試験は「60点以上で合格」と明記されていますが、実際には相対評価(上位一定割合を合格とする方式)が採用されていると考えられています。国税庁は明確に公表していませんが、各科目の合格率が毎年10~20%台で安定していることから、受験生の出来不出来に関わらず一定の合格者数に調整されている可能性が高いです。平成30年(2018年)の簿記論が14.8%と低くなったのは、受験者全体の得点分布が高かったため、合格ラインが引き上げられたと推測されます。
税制改正と出題範囲の変化
税法科目(所得税法・法人税法など)は、毎年の税制改正に対応した出題がなされます。令和2年度以降は新型コロナウイルス関連の税制特例や電子帳簿保存法の改正など、新たな論点が増加しました。新制度が導入された直後は受験生の対策が追いつかず、合格率が一時的に低下する傾向があります。
受験者層の変化と近年の傾向
受験者数は年々減少傾向にあり、簿記論では平成29年の19,403名から令和5年の13,295名へと約3割減少しています。受験者層は専門学校や大学院で対策を積んだ層が中心となり、全体のレベルが底上げされています。近年は令和2年以降、合格率が20%台前半で安定しており、相対評価の基準が一定に保たれていると見られます。
税理士の難易度ランク:合格率から見えること
難易度:最難関
税理士試験は、各科目の合格率こそ10~20%台ですが、11科目から5科目を合格する必要があるため、実質的な難易度は極めて高くなります。仮に各科目の合格率を20%とすると、5科目すべてに合格する確率は理論上0.032%(0.2の5乗)となります。実際には科目合格制で複数年かけて取得できるため、最終的な合格率はもう少し高くなりますが、それでも平均5~10年かかる受験生が多い最難関資格です。
同ジャンルの資格と比較すると、公認会計士(合格率7~10%、ただし短答式と論文式の二段階)、弁護士(司法試験合格率約45%、ただし予備試験・法科大学院経由)と並ぶ難易度です。中小企業診断士(合格率4~8%、二次試験まで含む)よりも取得に要する年数が長く、実質的には最難関に位置づけられます。
合格率が比較的安定している理由は、相対評価による調整があるためです。逆に言えば、どれだけ努力しても上位に入らなければ合格できないシビアな競争試験であり、体系的な学習と過去問対策が不可欠です。
合格率を踏まえた合格戦略:何をすべきか
税理士試験の標準的な学習時間は、5科目合計で2,500~4,000時間とされています。1科目あたり500~800時間が目安となり、働きながら学習する場合は1科目につき1~2年の学習期間が必要です。合格率が10~20%台であることを考慮すると、単に規定時間を勉強すれば合格できるわけではなく、「上位に入る質の高い学習」が求められます。
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独学で挑戦する受験生もいますが、合格率が相対評価である以上、受験生全体の中で上位に入る必要があります。専門学校や通信講座を利用する受験生が大多数を占める中、独学では最新の税制改正情報や出題傾向の把握が遅れるリスクがあります。特に税法科目は毎年改正があるため、独学での対応は困難です。
通信講座は、最新の法改正に対応したテキストと過去問分析、効率的なカリキュラムを提供します。合格率10~20%という狭き門を突破するには、合格者の多くが利用している学習ツールを活用することが現実的です。費用対効果を考えても、数年にわたる受験期間を短縮できる可能性が高く、投資価値は十分にあります。
まとめ:税理士の合格率と今後の対策
税理士試験の合格率は科目ごとに10~20%台で推移しており、5科目合格まで平均5~10年を要する最難関資格です。近年は受験者数の減少とレベルの底上げにより、相対評価の競争は一層激しくなっています。合格率が示す通り、早めに体系的な対策を始め、専門的なサポートを活用することが合格への近道です。
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