会計・金融

【公認会計士】の勉強はいつから始めるべき?タイプ別の開始時期と逆算スケジュール

結論:公認会計士の勉強を始めるべき時期は「あなたのタイプ」で変わる

公認会計士試験の勉強開始時期は、あなたの前提知識や確保できる時間によって大きく変わります。以下の早見表で、自分に合った開始時期を確認してください。

タイプ推奨開始時期1日の目安時間理由
初学者・独学試験の12〜18ヶ月前3〜4時間3,000〜5,000時間の学習が必要。財務会計論・管理会計論など専門科目の理解に時間を要するため
関連知識あり・独学試験の8〜12ヶ月前2〜3時間2,000〜3,000時間で習得可能。簿記1級や税理士科目合格者などは基礎知識があるため短縮可能
初学者・通信講座利用試験の8〜12ヶ月前2〜3時間効率的なカリキュラムで約3割(2,100〜3,500時間程度)の時間短縮が可能
短期集中試験の1〜2ヶ月前8時間以上経験者または過去問演習に特化した直前対策。合格率は低くなるためリスクあり

▶ 各タイプの詳しい勉強時間は公認会計士の勉強時間 目安で解説しています。

あなたはどのタイプ?3つの質問で開始時期を判定

以下の3つの質問に答えることで、あなたに最適な開始時期がわかります。

  • Q1:公認会計士の関連業務経験はありますか?(はい/いいえ)
    ※簿記1級合格、税理士科目合格、経理実務経験など
  • Q2:1日に確保できる勉強時間は?(30分以下/1時間程度/2時間以上)
  • Q3:通信講座を利用する予定ですか?(はい/いいえ)
Q1:関連経験Q2:1日の時間Q3:通信講座推奨開始時期必要な総時間
なし30分以下いいえ試験の24ヶ月前約4,000時間(1日30分×2年間では不足のため1日最低1時間は必要)
なし1時間程度いいえ試験の12〜15ヶ月前約4,000時間(1日平均3時間×12ヶ月)
なし2時間以上いいえ試験の10〜12ヶ月前約4,000時間(1日平均3.5時間×12ヶ月)
なし1時間程度はい試験の10〜12ヶ月前約2,800時間(初学者時間の3割減)
なし2時間以上はい試験の8〜10ヶ月前約2,800時間(1日平均3時間×10ヶ月)
あり1時間程度いいえ試験の8〜10ヶ月前約2,500時間(1日平均3時間×9ヶ月)
あり2時間以上いいえ試験の6〜8ヶ月前約2,500時間(1日平均3.5時間×8ヶ月)
あり2時間以上はい試験の5〜6ヶ月前約1,750時間(経験者時間の3割減)

あなたは1日何時間確保できますか?正直に見積もることが、合格への第一歩です。

試験日から逆算!月別やることスケジュール

公認会計士試験は年1回、5月に短答式試験(第Ⅱ回)、8月に論文式試験が実施されます(12月にも短答式第Ⅰ回あり)。ここでは5月の短答式合格を目指すスケジュールを紹介します。

12ヶ月プラン(余裕型)— 初学者・1日2〜3時間

期間何をするか達成目標
第1〜3ヶ月
(試験12〜10ヶ月前)
財務会計論(簿記)の基礎学習。仕訳・試算表・精算表の作成練習。管理会計論の基本概念(CVP分析など)を理解日商簿記2級レベルの財務諸表作成ができる。管理会計の用語を説明できる
第4〜6ヶ月
(試験9〜7ヶ月前)
財務会計論の応用(連結会計・キャッシュフロー)。監査論の基本構造を理解。企業法(会社法)の条文学習開始簿記1級レベルの連結財務諸表を作成できる。監査の流れを説明できる。会社法の機関設計を理解
第7〜9ヶ月
(試験6〜4ヶ月前)
全科目の一通り学習完了。短答式過去問を科目別に解き始める。弱点分野の洗い出しと補強過去問で各科目40%以上正答できる。自分の苦手分野を把握している
第10〜12ヶ月
(試験3〜1ヶ月前)
短答式過去問を本番形式で演習。時間配分の練習。暗記科目(企業法・監査論)の詰め込み。模試受験過去問5年分を解き、総合で70%以上正答できる。時間内に全問解答できる

8ヶ月プラン(標準型)— 初学者・1日3〜4時間

期間何をするか達成目標
第1〜2ヶ月
(試験8〜7ヶ月前)
財務会計論(簿記)の基礎を集中学習。仕訳200本を暗記。管理会計論の計算問題を毎日10問解く簿記2級レベルの問題を時間内に8割正答できる
第3〜5ヶ月
(試験6〜4ヶ月前)
財務会計論の応用(連結・CF)完成。監査論・企業法のインプット完了。管理会計論の応用論点習得全科目の基本テキストを1周読了。各科目の全体像を把握している
第6〜7ヶ月
(試験3〜2ヶ月前)
短答式過去問を3年分×2周解く。間違えた問題をノートにまとめる。理論科目の一問一答を繰り返す過去問で各科目50%以上正答。頻出論点を説明できる
第8ヶ月
(試験1ヶ月前)
過去問を毎日1年分本番形式で解く。時間配分を固定化。暗記カードで条文・監査基準を最終確認過去問で総合70%以上。見直し時間を15分確保できる

▶ 各プランの詳しい勉強時間配分は公認会計士の勉強時間 目安も参考にしてください。

6ヶ月プラン(短期集中型)— 経験者 or 通信講座利用・1日4〜5時間

期間何をするか達成目標
第1〜2ヶ月
(試験6〜5ヶ月前)
既習分野は復習のみ。未習分野(監査論など)を集中インプット。通信講座の講義動画を1.5倍速で視聴全科目の講義視聴完了。基本問題を7割正答できる
第3〜4ヶ月
(試験4〜3ヶ月前)
短答式過去問5年分を1周。計算科目は毎日必ず解く(感覚維持のため)。理論科目は論点別に整理過去問1周完了。苦手論点リストを作成済み
第5〜6ヶ月
(試験2〜1ヶ月前)
過去問2周目と模試。間違いノートを毎日見直す。本番1週間前は新しい問題に手を出さず復習のみ過去問で安定して70%以上。本番と同じ時間帯に解く習慣ができている

多くの人が見落とす「勉強以外」の準備スケジュール

受験申請書の入手と提出(試験2ヶ月前〜3週間前)

公認会計士試験の願書提出は、公認会計士・監査審査会のウェブサイトから電子申請が可能です。短答式試験(5月実施)の願書受付は例年2月下旬〜3月上旬、論文式試験(8月実施)の願書受付は例年6月上旬〜中旬です。

電子申請にはマイナンバーカードまたはgBizIDが必要です。郵送による願書請求も可能ですが、請求から到着まで1週間程度かかるため、試験の2ヶ月前には準備を始めてください。

願書提出締切は試験日の約2〜3週間前です。締切間際は電子申請システムが混雑するため、余裕を持って申請することをおすすめします。最新の申請期間は公認会計士・監査審査会の公式サイトで要確認です。

職場への証明書依頼(不要)

公認会計士試験は受験資格の制限がありません。年齢・学歴・実務経験に関係なく誰でも受験できるため、職場への証明書依頼は不要です。

ただし、試験合格後に公認会計士登録を行う際は、2年以上の実務経験と実務補習所の修了が必要になります。これは試験合格後の話ですので、受験段階では気にする必要はありません。

試験会場の確認と当日の段取り

公認会計士試験は全国の主要都市(札幌・仙台・東京・新潟・金沢・名古屋・大阪・広島・福岡・熊本・那覇)で実施されます。受験地は願書提出時に選択できますが、会場の詳細は試験日の約2週間前に受験票で通知されます。

試験会場は大学キャンパスや貸会議室が多く、最寄駅から徒歩15分以上かかる場所もあります。受験票が届いたら必ず以下を確認してください。

  • 会場までの交通手段と所要時間(Googleマップで検索)
  • 試験開始時刻の1時間前到着を想定した出発時刻
  • 会場周辺のコンビニ・飲食店の位置(昼休憩時の食事確保のため)
  • 雨天時の代替ルート

短答式試験は1日がかり(9:30〜17:00頃)、論文式試験は3日間連続です。宿泊が必要な場合は試験2ヶ月前にはホテルを予約してください(直前は満室になります)。

「もう間に合わないかも…」遅れた場合のリカバリー法

試験日をずらすという選択肢

公認会計士試験は年2回実施されます。短答式試験は12月(第Ⅰ回)と5月(第Ⅱ回)、論文式試験は8月です。

短答式試験は12月・5月のどちらで合格しても、同じ年の8月の論文式試験を受験できます。例えば、5月の短答式に間に合わない場合は、12月の短答式に照準を合わせ、その5ヶ月後の翌年5月の短答式をスキップして8月の論文式に備える戦略も可能です。

ただし短答式合格の有効期限は2年間(合格年を含む)です。12月に短答式合格した場合、翌年と翌々年の8月論文式(計2回)がチャンスとなります。無理に直近の試験を受けるより、次回に向けて万全の準備をする方が合格率は高まります。

通信講座で最短ルートを取る

独学で間に合わないと感じたら、通信講座の利用を検討してください。プロが作成したカリキュラムに沿うことで、学習時間を約3割短縮できます。

 
独学
おすすめ通信講座
必要な勉強時間
4,000
時間
2,800
時間
推奨開始時期
 

試験12ヶ月前〜

 

試験8ヶ月前〜でもOK

学習管理
 

自己管理

 

カリキュラムあり

質問サポート
 

なし

 

オンラインで可

合格特典
 

なし

全額返金あり(条件あり)

独学
4,000
時間
推奨開始時期
 

試験12ヶ月前〜

学習管理
 

自己管理

合格特典
 

なし

テキスト代のみで始められる
通信講座(アガルート)おすすめ
2,800
時間
推奨開始時期
 

試験8ヶ月前〜でOK

学習管理
 

カリキュラムあり

合格特典
 

全額返金あり

合格で受講料が全額返金(条件あり)

※ 通信講座の情報はアガルートを参考に記載しています。

通信講座を選ぶ際は、質問サポートの回数制限とカリキュラムの網羅性を確認してください。公認会計士試験は科目数が多いため、講師に質問できる環境があるかどうかで理解速度が大きく変わります。

過去問だけに絞る「上位10%突破」戦略

公認会計士試験の短答式は、偏差値方式で上位約10%が合格します。具体的には総点数の70%程度が合格ラインとなり、かつ1科目でも満点の40%未満があると足切りで不合格になります。

直前期に時間が足りない場合は、以下の優先順位で学習を絞り込んでください。

  1. 財務会計論(簿記):配点が最も高い(200点/500点満点)。過去問で頻出の個別論点(連結・税効果・リース)を反復
  2. 管理会計論:計算問題は解法パターンが決まっている。過去問5年分の類似問題を解けば得点源になる
  3. 企業法・監査論:暗記科目。条文と監査基準の重要部分を一問一答形式で詰め込む。全範囲を浅く学ぶより、頻出30論点を完璧にする

財務会計論と管理会計論で確実に70%取れば、理論科目で多少ミスしても合格ラインに届きます。短答式過去問10年分を分析すると、約6割の問題は過去問の類似問題です。新作問題を追うより、過去問の解き直しに時間を使ってください。

また、本番では解ける問題から解く時間配分が重要です。試験時間は科目ごとに区切られているため、1科目の中で「3分考えて分からない問題は飛ばす」ルールを徹底してください。見直し時間を15分確保できれば、ケアレスミスを防げます。

まとめ

公認会計士試験の勉強開始時期は、初学者・独学の場合は試験の12〜18ヶ月前、通信講座利用なら8〜12ヶ月前が推奨です。試験日を先に決めて必要な勉強時間から逆算し、1日あたりの学習時間を現実的に確保できるスケジュールを組んでください。願書提出や会場確認など勉強以外の準備も、試験2ヶ月前には完了させましょう。

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